親の介護、きょうだいの分担どう決める?もめない話し合い方

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お盆に実家へ帰ると、「そろそろ親の介護のことも」と話題になることがあります。きょうだいで役割をどう分けるか、迷う方は少なくないでしょう。ここでは、もめにくい話し合いの順番と、役割分担の考え方を整理します。

きょうだいの分担でもめやすい理由

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イメージ(AI生成)

親の介護は、始まる時期も重さも予測しにくいものです。誰か一人に負担が集中しやすく、それが不満のもとになります。

厚生労働省の調査でも、同居して介護する人のうち65歳以上同士の「老老介護」が63.5%と、初めて6割を超えました。前回調査の59.7%からの上昇です。介護する側も高齢という組み合わせが、もはや珍しくないということです。

同居の主な介護者の続柄は、配偶者が22.9%、子が16.2%、子の配偶者が5.4%です。「子」が担うケースも一定数あり、きょうだい間の分担は他人事ではありません。

参考:厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」

もう一つの落とし穴は、「介護」をひとまとめにして考えてしまうことです。実際には時間・お金・気持ちの負担が別々に発生し、誰か一人がすべてを引き受けようとすると疲れてしまいます。ここだけ押さえておけば大丈夫です。負担の種類を分けて考えることが、分担の第一歩です。

負担の種類を分けて考える

「介護をどれだけやるか」を時間だけで測ろうとすると、実家から遠いきょうだいは何もしていないように見えてしまいます。時間・お金・気持ちの3種類に分けると、公平さの物差しが見えやすくなります。

負担の種類 具体例 担いやすい人
時間的な負担 通院の付き添い、実家への訪問、日々の見守り 近くに住み、都合をつけやすい人
金銭的な負担 介護費用の一部負担、交通費、介護用品の購入 遠方で時間は取りにくいが収入に余裕がある人
精神的な負担 相談窓口とのやり取り、意思決定、家族間の調整 連絡がこまめに取れ、冷静に判断できる人

すべてを均等に分けるのは難しくても、種類ごとに「誰が主に担うか」を決めれば、納得感は大きく変わります。

話し合いは「事実確認→役割分担→お金」の順で

いきなり「誰がやる?」と切り出すと、感情的な対立になりがちです。順番を決めておくと進めやすくなります。

まず親の健康状態、通っている病院、使える制度(介護保険の要介護認定など)を、きょうだい全員で共有します。認識がそろってから、役割分担の話に進みましょう。

お金の負担割合は、最後に話す方がまとまりやすいテーマです。役割の形が決まってから金額を詰めると、感情論になりにくいはずです。意外に思うかもしれませんが、お金の話を先にすると対立が長引きやすくなります。

役割分担表を作ってみる

「介護」とひとくくりにせず、タスクを分けて誰が担当するか一覧にすると、負担の偏りが見えやすくなります。まずはこの表を叩き台にしてみてください。

タスク 内容の例 向いている人
お金の管理 年金の受け取り、支払いの管理、通帳の把握 遠方に住み、まとまった時間が取りにくい人
通院の付き添い 病院の送迎、医師の説明を聞く、薬の受け取り 近くに住み、平日に動きやすい人
実家の管理 庭や設備の手入れ、来客対応、緊急時の駆けつけ 実家から近く、車ですぐ行ける人
情報の窓口 ケアマネジャーや地域包括支援センターとの連絡 連絡がこまめに取れる人(在宅勤務など)
きょうだいへの共有 状況をグループLINE等でまとめて伝える 誰でも可。持ち回りでもよい

この表は、実際の家族構成や距離に合わせて調整してください。役割は一度決めたら固定ではなく、状況が変われば見直して大丈夫です。半年に一度など、見直すタイミングを決めておくのもおすすめです。

地域包括支援センターを頼る

きょうだいだけで抱え込まず、公的な窓口を間に挟むという選択肢もあります。

地域包括支援センターは、高齢者の総合相談や介護予防のための援助を行う機関で、市区町村が設置しています。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーといった専門スタッフが在籍し、日常のちょっとした心配事から介護、金銭的な問題まで幅広く相談できます。総合相談は、多くの自治体で無料です。

参考:厚生労働省「地域包括ケアシステム」

きょうだい間で意見がまとまらないときこそ、第三者の専門職に間に入ってもらうと、話し合いが進みやすくなります。あわてなくて大丈夫です。

気まずくならないための3つのコツ

①決めた内容は書面かメモに残す。言った・言わないの水掛け論を防げます。

②「平等」より「公平」を意識する。時間・お金・精神的な負担は種類が違うため、単純に時間で割ろうとすると、かえって不満が出ます。

③抱え込みすぎず、介護保険サービスや地域包括支援センターも積極的に頼りましょう。近くに住むきょうだいがすべてを背負う必要はありません。

お盆はちょうどいい話し合いのタイミング

全員が顔を合わせられる機会は、そう多くありません。帰省した際に食事の場などリラックスした雰囲気で切り出すと、進めやすいでしょう。

一度で全部を決めようとせず、「今日は現状の共有だけ」のように区切って進めるのも一つの方法です。次に集まれる時期の目安(お正月など)も決めておくと、話し合いが尻切れにならずに済みます。

よくある質問

Q. きょうだいが遠方に住んでいて集まれません。どう進めればいい?
A. オンライン通話やグループLINEでも十分に進められます。役割分担表を画面共有しながら、タスクごとに担当を決めていく方法がおすすめです。

Q. 一人だけ実家の近くに住んでいて、不公平に感じます。
A. 近くに住む人が身体的な負担を担う代わりに、遠方のきょうだいがお金の管理や事務手続きを引き受けるなど、負担の種類を分ける考え方が助けになります。個別の状況は、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。

Q. 話し合いを切り出すきっかけが見つかりません。
A. 「介護」と正面から言わず、通帳や保険証の置き場所の確認など、身近な話題から始める方法もあります。少しずつ広げていけば、自然と役割分担の話にもつながります。

まとめ

親の介護は、一人で抱え込むものではありません。きょうだいで役割を分け、公的なサービスも味方につけながら進めていきましょう。

チェック項目
親の健康状態・使える制度をきょうだいで共有した
タスクごとの役割分担表を作った
お金の負担割合を最後に話し合う順番にした

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