スマホの緊急連絡先とロック画面メモ|倒れたときに家族へ届く設定

シニアのスマホ入門

スマホには、倒れたときに家族へ助けを届ける機能があります。緊急連絡先とロック画面のメモを、今日から設定していきましょう。iPhoneは「メディカルID」、Androidは「緊急情報」。どちらも数分で終わります。

もしものとき、スマホが家族に伝えられること

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イメージ(AI生成)

外出先で急に具合が悪くなったとき、周りの人がまず手にするのはスマホです。ですが、多くのスマホはロックがかかっていて、中を見ることができません。

実はiPhoneにもAndroidにも、そのための仕組みが備わっています。ロックを解除しなくても「緊急連絡先」や「持病・服薬」を確認できます。あらかじめ登録しておけば、駆けつけた人や救急隊員が、必要な情報にすぐたどり着けます。

数字で見ても、備えておく意味は小さくありません。消防庁の速報値によると、令和7年中に救急車で運ばれた人は676万1,871人。そのうち65歳以上が426万5,047人で、全体の63.1%を占めています。運ばれた理由も「急病」が67.0%と最も多く、けがよりも体調の急変が中心です。

年齢区分 搬送人員(令和7年中・速報値) 構成比
高齢者(65歳以上) 426万5,047人 63.1%
成人(18歳以上65歳未満) 198万5,984人 29.4%
少年(7歳以上18歳未満) 22万6,556人 3.4%
乳幼児・新生児 28万4,284人 4.2%
合計 676万1,871人 100%

出典:総務省消防庁「令和7年中の救急出動件数等(速報値)」(令和8年3月31日公表)。乳幼児・新生児は両区分の合計。端数処理のため構成比の合計は100%にならないことがあります。

むずかしい操作ではありません。今日、ゆっくり設定していきましょう。

iPhoneの設定:メディカルIDに登録する

iPhoneには「メディカルID」という機能があります。ロック画面から呼び出せる、緊急時専用のカードのようなものです。ここだけ押さえておけば大丈夫です。

手順 操作
1 「ヘルスケア」アプリを開く
2 右上の自分のアイコン(プロフィール)をタップし、「メディカルID」を選ぶ
3 「編集」をタップし、生年月日・血液型・アレルギーなどを入力する
4 「緊急連絡先を追加」から、家族や親しい人を登録する
5 「ロック中に表示」がオンになっていることを確認する
6 「完了」をタップして保存する

設定できたら、実際にロック画面から確認しておくと安心です。ロック画面左下の「緊急」をタップすると、メディカルIDの画面が表示されます。ここまでできたら休憩にしましょう。

なお、iOSのバージョンによって、ボタンの位置や名前が少し違うことがあります。見当たらないときは、ヘルスケアアプリの検索欄に「メディカルID」と入れてみてください。

参考:Apple公式サポート「メディカルIDを設定して確認する

Androidの設定:緊急情報に登録する

Androidのスマホにも、同じような仕組みがあります。Googleの公式ヘルプでは「緊急情報サービス」というアプリで案内されています。アプリの一覧では「緊急情報」と表示されることが多い機能です。

手順 操作
1 「緊急情報」アプリを開く(見つからないときは「設定」の検索欄に「緊急情報」と入力する)
2 Googleアカウントにログインする
3 「あなたの情報」をタップする
4 「医療に関する情報」から、血液型・アレルギー・薬などを入力する
5 「緊急連絡先」→「連絡先を追加」で、家族を登録する
6 「緊急時情報へのアクセス設定」→「ロック時に表示」を確認する

意外に思うかもしれませんが、設定名は機種メーカーごとに少しずつ違います。「安全とSOS」「緊急情報と緊急通報」といった名前になっていることもあります。呼び方が違っても、中身は同じだと考えて大丈夫です。

また、Android 12以降には「緊急SOS」という機能もあります。電源ボタンをすばやく数回押すと、119番などへの通報や、緊急連絡先への位置情報の共有ができます。使うかどうかは、ご本人の使い勝手に合わせて決めてください。

参考:Google公式ヘルプ「Android スマートフォンを使用して緊急時に助けを求める

登録しておきたい項目

どちらの機種でも、登録できる項目はだいたい同じです。まとめると次のとおりです。

項目 登録する内容の例 優先度の目安
緊急連絡先 子ども・配偶者など、電話がつながりやすい人 まずこれだけでも
持病 心臓病・糖尿病など、応急処置に関わるもの あれば必ず
服用中の薬 薬名だけでも書いておくと役立ちます あれば必ず
アレルギー 薬・食品のアレルギーがあれば あれば必ず
血液型 わかっている場合のみ 余裕があれば
かかりつけ医 病院名だけでも。電話番号があればなお良い 余裕があれば

すべて埋める必要はありません。持病や服薬がなければ、緊急連絡先だけでも十分に意味があります。あわてなくて大丈夫です。

迷ったときの相談先も控えておく

「救急車を呼ぶほどだろうか」と迷う場面もあります。そんなときの相談窓口が、救急安心センター事業「♯7119」です。医師・看護師・救急救命士に電話で相談できる仕組みで、消防庁によると全国41地域で実施されています。

相談内容から緊急性が高いと判断されれば、そのまま救急車の手配につながります。導入した自治体のアンケートでは、約9割の利用者が「役に立った」と答えたと紹介されています。

番号・名前 どんなとき 覚えておきたいこと
119番 意識がない、息が苦しい、呂律が回らないなど 迷う時間が惜しいときは、ためらわず
♯7119(救急安心センター事業) 救急車を呼ぶか、病院へ行くか迷うとき 実施エリア・受付時間は地域で異なる
♯8000 おおむね15歳未満の子どもの症状(地域による) 孫を預かる日に役立ちます
全国版救急受診アプリ「Q助」 症状を画面で選び、緊急度の目安を知りたいとき 消防庁が提供。Webサイト版もある

ここまでできたら、あとひと息です。♯7119は、スマホの連絡先に「きゅうきゅう そうだん」などの名前で登録しておきましょう。いざというとき、探さずにすみます。

参考:総務省消防庁「救急安心センター事業(♯7119)ってナニ?」/「全国版救急受診アプリ(愛称「Q助」)

気をつけておきたいこと

ロック画面から見られる情報なので、誰でも見られるという点は覚えておきましょう。Googleの公式ヘルプにも、スマホを手にした人なら誰でもロック画面の緊急時情報を見られる、と書かれています。

住所や本名を細かく書きすぎると、防犯の面で気になる方もいるかもしれません。書く・書かないの目安を、表にしてみます。

内容 目安 理由
緊急連絡先(家族の電話番号) 登録しておきたい 連絡がつくことが、いちばん助けになります
持病・服薬・アレルギー 登録しておきたい 応急処置の判断に直結します
詳しい住所・部屋番号 無理に書かなくてよい 落とし物として拾われた場合が気になるため
暗証番号・口座情報 書かない 緊急時の対応には使われません

不安に思う場合は、緊急連絡先の電話番号だけを登録し、住所などは空欄のままでも構いません。ここは家族と相談しながら、無理のない範囲で決めて大丈夫です。

なお、スマホとは別に、紙の情報を冷蔵庫で保管する「救急医療情報キット」を配っている自治体もあります。対象や中身は自治体ごとに違うため、お住まいの市区町村の窓口で確認してみてください。スマホと紙、両方あると安心です。

参考:西東京市「救急医療情報キット(無料配布)」(内容は自治体により異なります)

まとめ

スマホのロック画面には、もしものときに家族へ情報を届ける仕組みがあります。設定は数分で終わります。次の3つを確認しておきましょう。

チェック項目
iPhoneはメディカルID、Androidは緊急情報を開いてみた
緊急連絡先に、家族の電話番号を1件以上登録した
ロック画面から実際に表示されるか、自分で確認した

設定が終わったら、家族にも「登録しておいたよ」と一言伝えておきましょう。伝えておくことで、はじめて役に立つ備えです。

よくある質問

Q. パスコードを忘れても緊急連絡先は見られますか?
A. はい。メディカルIDや緊急情報は、ロックを解除しなくても画面から呼び出せる仕組みです。ロックの暗証番号とは別の入口になっています。

Q. 家族の情報を勝手に登録してもいいですか?
A. 本人の同意を得てから登録するのが安心です。緊急連絡先として名前が表示されるため、事前に一言伝えておきましょう。

Q. 登録しておけば、救急隊員は必ず見てくれますか?
A. 必ず見てもらえると決まっているわけではありません。現場の状況によって優先されることが変わります。それでも、情報がある方が伝わる可能性は高くなります。

Q. 機種を変えたら、登録し直しが必要ですか?
A. データの引き継ぎ方法によって変わります。機種変更のあとは、ロック画面から表示されるかを一度確かめておくと安心です。

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