もしものときに使う一枚、実は自分のスマホで撮れます。遺影はスマホで撮り方さえ分かれば、特別な機材も写真館の予約もいりません。今日は、元気なうちに自分で残せる遺影の撮り方を、5つの基本に整理してお伝えします。カメラが趣味でなくても大丈夫です。
遺影をスマホで撮るという選択

遺影は、もしもの時に慌てて用意するものというイメージが強いかもしれません。ですが最近は、元気なうちに自分の一番良い表情を残しておく「生前の備え」として捉える人が増えています。写真館やプロに頼む方法はもちろんありますが、今の自分の顔を気軽に残したいなら、まずスマホで撮ってみるのも一つの手です。
スマホのカメラは年々性能が上がっていて、ポートレート(人物)撮影のための機能もすでに備わっています。難しい用語を覚える必要はありません。撮る前に、次の5点だけ頭に入れておけば十分です。
| 1. 光 | 順光を意識し、顔に強い影を作らない |
| 2. 背景 | 無地に近い壁や、ぼかし機能を使う |
| 3. 目線・距離 | アイレベルで構え、1m前後離れて撮る |
| 4. 表情 | キャッチライトを意識し、自然な表情で |
| 5. 保存 | 原本データのまま残し、家族と共有する |
自然光の向きで決まる、撮り方の基本
遺影に向いた一枚は、顔の表情がはっきり分かる明るさが大切です。光の向きには「順光」と「逆光」があります。順光は被写体の正面から光が当たる状態で、表情をはっきり写したいときに向いています。
Samsung Japanの公式サイトでは、逆光について次のように説明しています。「逆光とは、被写体の後ろから当てる光で、順光ほど被写体のコントラストが強くならない効果があります。」顔に影が強く出てしまう場合は、窓に向かって立ち、自分の正面から光が当たる位置を探してみましょう。ここで迷ったら、窓際に立つだけでもずいぶん変わります。
参考:Samsung Japan 公式「ポートレート撮影のコツを7つ紹介!おすすめの撮り方も解説」
背景は「無地に近い壁」を選ぶ
背景がにぎやかだと、せっかくの表情が目立ちにくくなります。白やベージュなど、無地に近い壁の前に立つだけで、印象がぐっと変わります。カーテンや壁紙のシンプルな部分を選ぶのも手軽な方法です。
スマホのポートレートモードを使うと、背景を自然にぼかすこともできます。ぼかしの強さはF値という数値で調整できます。同じSamsung Japanの解説では「値が低いほど、ぼかしは強くなります。」と説明されています。ただしぼかしすぎると顔の輪郭まで不自然になることがあります。少しずつ調整しながら確認するのがおすすめです。
参考:Samsung Japan 公式「ポートレート撮影のコツを7つ紹介!おすすめの撮り方も解説」
目線の高さと距離をスマホで合わせる
スマホを持つ位置も、仕上がりを左右します。目線と同じ高さでレンズを構えるのが「アイレベル」です。同じ解説では「アイレベルは、目線と同じ高さです。王道の撮影方法で、安定感のある写真を撮影したいときにおすすめです。」とされています。低い位置から見上げるように撮ると、意図とは違う印象になりやすいので気をつけましょう。
距離については、「人物の撮影に適切な距離は、1m ~ 1.5mとされている」という目安が示されています。近くから撮ると、レンズの特性で顔の輪郭が大きく写ることがあります。少し離れてズーム機能を使うほうが、自然な見え方に近づきます。三脚やスマホスタンドがあれば、距離を一定に保ちやすくなります。
参考:Samsung Japan 公式「ポートレート撮影のコツを7つ紹介!おすすめの撮り方も解説」
表情はキャッチライトで変わる
表情は、本人の意識だけでなく光の入り方でも印象が変わります。目に光の点、いわゆるキャッチライトが入ると、「表情が生き生きと写る効果があります。」とされています。キヤノンの写真用語集にも「ポートレート撮影時に、キャッチライトを入れることで、生き生きとした表情の写真を写すことができます。」とあります。
入れ方については「野外であれば自然光の反射によって瞳にキャッチライトが入る場合が多いですが、室内での撮影の場合はリングライトを使用すると良いでしょう。」と説明されています。ライトがなければ、明るい窓のほうを向いて撮ってみるのも一つの方法です。
無理に笑顔をつくる必要はありません。少し口角を上げる程度の、普段の自分らしい表情で十分です。何枚か撮って、一番自然に見える一枚を家族と一緒に選ぶのもよい方法です。ここは気負わなくて大丈夫です。
参考:Samsung Japan 公式「ポートレート撮影のコツを7つ紹介!おすすめの撮り方も解説」/キヤノン「キャッチライト:写真用語集」
撮った遺影データの保管と共有はセットで
撮った写真は、スマホの中に置いたままにせず、原本のデータをそのまま残しておくことが大切です。加工した写真だけを残すと、後から別のサイズで印刷したいときに画質が足りなくなることがあります。また、背景をぼかすポートレートモードは、機種によって後から効果を外せないことがあります。同じ場面で通常モードでも1枚撮っておくと、あとで選び直せて安心です。
家族と共有しておくと、いざというときに探す手間が減ります。Googleフォトの共有アルバムの作り方も、合わせて確認しておくと安心です。
スマホの遺影とプロ撮影、どちらを選ぶ
スマホでの撮影は、あくまでまず自分で残しておくための手段です。表情や服装にもっとこだわりたい場合や、きれいな一枚を仕上げたい場合は、写真館に相談するのも一つの方法です。遺影の生前撮影については、別の記事で詳しく触れています。
スマホで撮った一枚と、プロに撮ってもらった一枚。どちらを選ぶかは、本人や家族の気持ち次第です。まずは気軽に、スマホで一枚撮ってみることから始めてみましょう。
よくある質問
Q1. スマホの写真を遺影として使っても大丈夫ですか?
画質が十分であれば、問題ありません。原本のデータをそのまま残しておくと、あとで大きく印刷したいときにも安心です。
Q2. 自撮りでも遺影に向いていますか?
自分で撮る場合は、スマホスタンドや三脚を使うと安定します。少し離れてセルフタイマー機能で撮ると、目線や表情が自然に写りやすくなります。家族に撮ってもらうのも一つの方法です。
Q3. 何歳から撮っておくのがいいですか?
決まった年齢はありません。元気なうちに、今の自分の一番良い表情を残すという考え方なので、気になったときがそのタイミングです。
まとめ
遺影をスマホで撮るのは、特別な準備がなくても今日から始められる、元気なうちの備えです。難しいルールよりも、まずは一度撮ってみることが近道です。撮る前に、次の3点だけ確認しておきましょう。
| 光の向き | 顔に強い影が出ていないか、順光の位置を確かめる |
| 背景と距離 | 無地に近い壁を選び、1m前後離れて撮る |
| データの保存 | 原本をそのまま残し、家族とも共有しておく |


