相続税の申告は自分でできる?税理士に頼む目安

相続の基本

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相続税の申告は、必ず税理士に頼まなければ進められないものではありません。財産の中身がシンプルで、相続人どうしの話がまとまっているなら、自分で申告できる方も実際にいます。とはいえ、土地の評価や特例の適用が絡むと、とたんに難しくなるのも事実です。この記事では、自分で申告しやすいケースと、専門家に相談したほうがよいケースの見分け方を整理します。税理士に頼むときの費用の確かめ方も、あわせて見ていきます。

結論から言うと、判断のポイントは主に3つです。1つめは財産の種類です(現金・預金と自宅くらいか、土地や自社株が絡むか)。2つめは相続人どうしの話し合いの進み具合、3つめは申告期限までの余裕です。この3つのどれかに不安があれば、早い段階で税理士など専門家にご相談ください。相続税に限らず、税務の判断は個別の事情で変わります。ここでは一般的な目安として読んでいただければと思います。

相続税の申告が必要か?まず基礎控除を確認

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イメージ(AI生成)

相続税には基礎控除があり、相続財産の合計額がこの金額以下なら申告自体が不要です。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します(国税庁)。自分の家の目安を先に知りたい方は、相続税はいくらから?基礎控除の目安と早見表で計算のしかたをまとめていますので、あわせてご覧ください。

見落としやすいのは、特例を使って納める税額がゼロになるケースです。配偶者の税額軽減や、小規模宅地等の特例を使う場合です。国税庁のタックスアンサーによると、これらの特例はどちらも申告書の提出が適用の条件です。税額がゼロだから申告しなくていい、とは限りません。ここは勘違いが多いところなので、迷ったら税務署か税理士に確認しておくと安心です。

参考:国税庁タックスアンサー No.4102「相続税がかかる場合」(令和8年4月1日現在法令等)

自分で申告しやすいケース・専門家に相談したほうがよいケース

ざっくりとした目安ですが、次のように分けて考えると判断しやすくなります。もちろん実際の相続は一つひとつ事情が違うので、あくまで最初の見当をつけるための表です。

状況 目安
財産が現金・預貯金と自宅の土地建物くらい 自分で申告しやすい
相続人どうしの話し合いがすでにまとまっている 自分で申告しやすい
土地が複数ある、形がいびつ、道路に面していないなど評価が難しい土地がある 専門家への相談を検討
非上場の会社の株式がある 専門家への相談を検討
名義は家族だが実質的に故人の財産といえそうな預金(名義預金)に心当たりがある 専門家への相談を検討
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う予定がある 作成は自分でも可能だが、適用要件は専門家に確認したい
今回の相続に続けて、近いうちに二次相続が見込まれる 専門家への相談を検討(税額の見通しが変わることがある)
申告期限まであと数か月しかない 専門家への相談を検討

参考:国税庁タックスアンサー No.4158「配偶者の税額の軽減」/国税庁タックスアンサー No.4124「小規模宅地等の特例」

表の右側に当てはまる項目が1つでもあると、自分だけで進めるのはなかなか骨が折れます。個別のケースについては、税理士など専門家にご相談ください。

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相続税の申告期限と提出先を確認しておく

相続税の申告期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です(国税庁)。「亡くなった日から」ではなく「知った日の翌日から」である点に注意しましょう。納税の期限も、同じくこの申告期限までとされています。

提出先も、意外と間違えやすいところです。申告書を出す税務署は、相続人が住んでいる場所ではありません。被相続人が亡くなったときの住所地を所轄する税務署になります。相続人が遠方に住んでいる場合、つい自分の住所地の税務署を思い浮かべがちですが、ここは違います。期限や提出先に不安があるときは、早めに所轄の税務署か税理士に確認しておくと安心です。

参考:国税庁タックスアンサー No.4205「相続税の申告と納税」

税理士に頼むとしたら、費用はどう確かめる?

相続税申告の税理士報酬には、公的に決まった料金表はありません。事務所ごとに報酬の決め方が違います。金額そのものより「何を確認すればよいか」を押さえておくほうが実用的です。見積もりを取るときは、次のような点を聞いてみてください。

確認する項目 チェックポイント
報酬の決め方 遺産総額に対する報酬率か、定額かどうか
加算の条件 土地の筆数や非上場株式の有無で追加費用が発生するか
書類収集の範囲 戸籍謄本や残高証明などの収集代行が含まれるか
スケジュール 申告期限までに無理なく間に合う進め方か
相談・面談の回数 追加の相談ごとに費用が発生するかどうか

正直なところ、金額だけを見て事務所を選ぶのは難しいと感じます。同じ「相続税申告一式」という言葉でも、含まれる範囲が事務所によってまったく違うからです。複数の事務所に同じ条件で見積もりを頼み、上の項目をそろえて比べてみると、判断しやすくなります。個別のケースは、税理士など専門家にご相談ください。

相続税の申告でよくある質問

Q. 相続税申告は自分ひとりでもできますか?
A. 相続財産が現金や預貯金、自宅の土地・建物くらいなら、手間は比較的軽くなります。相続人どうしの話し合いがまとまっていれば、自分で申告できる可能性は十分にあります。土地が複数ある、非上場株式がある、名義預金に心当たりがある。こうした判断が難しい財産があるときは、税理士などの専門家に相談したほうが安心です。

Q. 相続税がかからない場合でも申告は必要ですか?
A. 基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数です。相続財産の合計がこの金額以下であれば、原則として申告は不要です。ただし、特例を使って税額をゼロにする場合は別です。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は、国税庁の案内では申告書の提出が条件とされています。自分のケースがどちらに当たるか迷うときは、税務署か税理士に確認してください。

Q. 税理士に頼む場合の費用はどのくらいですか?
A. 相続税申告の税理士報酬には、公的に決まった料金表はありません。遺産総額に対する報酬率か、定額かなど、決め方は事務所ごとに違います。見積もりの時点で加算の条件や書類収集の範囲を確認しましょう。複数の事務所を比べてみると、判断しやすくなります。

まとめ|相続税の申告で迷ったら早めに専門家へ

相続税の申告は、財産の中身と相続人どうしの状況しだいで、自分でも十分に進められます。一方で、土地の評価や特例の適用が絡むところは、専門家の目を通したほうが安全です。最後に、申告前に確認しておきたいことを3つにまとめました。

申告前に確認しておきたいこと 確認
相続財産の合計が基礎控除額を超えているか確認した □
土地・非上場株式・名義預金など、判断が難しい財産の有無を確認した □
申告期限(亡くなったことを知った日の翌日から10か月)をカレンダーに入れた □

個別のケースの判断は、税理士など専門家にご相談ください。

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